ネットあり・ノーマルジャンパー(金色のプレート)
Studio580CHは従来のスタジオモニターシリーズに比べ全体的に音が柔らかく、ホーン型の利点でクロスオーバー周波数が1.5kHzと2Wayスピーカーとしては、かなり低く、ウーファから高域を出さないので中〜高音の繋がりは滑らかです。
ノラ・ジョーンズの声は従来のJBLから想像されるような硬さはなく、テキスタイルドーム型ツィータを使っている2Wayスピーカーのような柔らかささえ感じられます。ハイハットやスネアドラムのブラシの音はホーン型らしく切れ味が鮮やかですが、硬質ではなくやはり柔らかいイメージです。580CHの高音は、同じホーン型のTannoy StirlingやTurnberryよりも柔らかく感じるほどです。この音ならクラシックも十分に楽しめるはずです。
スタジオモニターシリーズでは、ウーファー口径やキャビネットのサイズよりも低音が出ないと感じたことが多かったのですが、Studio 5は全く別物のように低音がしっかり出ます。ウッドベースは弾力があり、かなり低いところまで伸びて良く弾みます。キャビネットのサイズからは、これほど低い音が出るとは想像できないでしょう。
情報量(音の密度)は驚くほど多くはないのですが、エネルギーバランスに優れ音色や表現力が高いので、音楽を聞いていて非常に楽しく躍動感が感られます。 ネットあり・AETジャンパー(HH Jumper EVD)
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ジャンパーをAETに変えると、高音の切れ味と鮮度感、低音の量感と引き締まり方が全く変わりました。ジャンパーに新品を使ったため、最初は上下が伸びすぎて中音の厚みが薄くなって感じられたほどです。ノラ・ジョーンズの声にも厚みや暖かさがなくなり、ちょっとドンシャリが強くなりました。
しかし、20時間ほど鳴らし込むと印象は変わります。高域の伸びやかさや切れ味は変わらずに素晴らしいのですが、そこに柔らかさや空気感が加わるようになります。ある周波数からスパッと切れてなくなるように感じられた低音がさらに低く伸び、スピーカーのサイズをワンクラス大きくしたように感じるほど低い音まで体に伝わるようになります。ちょっぴり気になっていた情報量の薄さもほとんど気にならなくなりました。
バスレフをふさぐ
試聴に使ったノラ・ジョーンズのソフトにはウッドベースが良好な音質で収録されています。バスレフスポンジのあるなしをウッドベースの音質で比較しました。スポンジがない状態では、サイズが信じられないほど低いところまで低音が伸び、また量感や音階も明瞭に再現されます。この低音は今までのJBLスピーカーよりも、格段に優れています。スレフポートを付属のスポンジでふさぐと、部屋の空気が揺れるようなふわりとした低音の動きが消えてしまいます。
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低音が出る穴をふさぐのですから、それは当然です。バスレフポートをふさぐとスピーカーの動作が「密閉型」に近づくため、低音のレスポンスの向上が期待できます。しかし、レスポンスは全く変わらずただ単純に低音が出なくなる感じであまり面白くありません。
バスレフポートをふさぐのは明らかに低音が多すぎると感じられる場合の非常手段に留め、できる限りバスレフポートをふさがない方が良さそうに思いました。
ネットを外す プレートあり
本稿では、どのような木をから来るのか?
ネットを外し付属のプレートを付けてみました。中高音に張りが出て、音が一歩前に出ます。JBLらしい音ですが、バランスは明かな高音過剰(高域のエネルギーが強い)になり、また音質も硬く感じられます。サランネットを外しプレートを取り付けた音は、従来のスタジオモニターシリーズに近いものです。しかし、従来のスタジオシリーズに比べ 5 Seriesの低音は非常に良く伸びるので、聞き苦しいほどバランスは崩れていません。クラシックをお聴きになる場合には、サランネットは外さない方が良いと思いますが、JAZZやROCKの再生で音をを一歩前に出したいときや、高音の刺激・張りが欲しいときなどには、ネットを外してプレートを装着するのは"あり"だと思います。
ネットを外す
ネットを外した状態で、プレートを付けずにおくとどのような音が出るのか?興味があって実験しました。
結論から述べると、「ネットなし、プレートなし」は「ネット付き」と「ネットなし、プレート付き」のちょうど中間の鳴り方をしました。ネット付きよりも高音は前に出ますが、出過ぎないぎりぎりの範囲に収まります。硬さもネット付きよりも幾分硬くなりますが、聞き苦しいほどではありません。
個人的にはJAZZやボーカル系のソフトでは、「ネットなし、プレートなし」が一番好みに合うかも知れません。見た目はあまり良くありませんが、音質は意外にバランスが良く楽しめました。
Studio 580CH 総合評価
Studio 580CHはJBLの高級モデルのエッセンスが十分に感じられるエントリーモデルに仕上げられています。青いバッフルを捨てデザインを大きく変更したことは従来のJBLファンのイメージを裏切るかも知れませんが、その音質はJBLのエッセンスを適度に残したまま現代的に大きくリファインされ、組み合わせるアンプやお聴きになる音楽のジャンルへの適応力を飛躍的に高めていることは間違いありません。
逸品館ではスピーカーの癖が強く音楽のジャンルや鳴らし方を選び(鳴らしにくい)、なおかつ情報量がそれほど多くない(音の質が薄く軽い)JBLをあまりお薦めしていませんでした。しかし、Studio 580CHはその先入観を覆し、現代のホーン型スピーカーの模範とも言える高い水準の製品に仕上がっていました。
キャビネットの質感が同価格帯のVienna Acousticなどと比べて少し低いこと、音の密度や繊細さがそれらに比べてわずかに低いことが欠点ですが、ホーンらしい躍動感のある明るく楽しい音、サイズを超えた低音(軽く広がるホーンらしい低音です)はそれを補ってあまりある魅力を持っています。お聞きになれば、驚かれること間違いない超お薦めスピーカーです。
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